1.キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金とは、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップ等を促進するため、正規雇用への転換、人材育成、処遇改善などの取り組みを実施した事業主に対して支給するものです。

(1)正規雇用コース

非正規労働者を正規雇用等に転換または直接雇用などに転換する制度を就業規則等に規定し、有期雇用労働者などを正雇用等に転換した場合に助成されます。（支給額は1人当たり20万円～50万円　1年度1事業所で15人が上限）

(2)人材育成コース

有期雇用労働者等に、Off-JTまたは有期実習型訓練（「ジョブ・カード」を活用したOff-JTとOJTを組み合わせた３～6ヶ月の実習訓練）を行った場合に賃金、訓練経費、訓練実施に対して助成されます。（1年度1事業所当たり500万円が上限）

(3)処遇改善コース

すべての有期契約労働者等の基本給の賃金テーブルを改定し、3％（2016年3月31日までは２%）以上増額させた場合に助成されます。（1人あたり1万円、1事業所あたり100人まで）

2.トライアル雇用奨励金

職業経験の不足などから就職困難な求職者を、原則３か月間お試し雇用することにより、その適性や能力を見極め、常用雇用への移行のきっかけとすることを目的とした助成金です。事前にトライアル雇用求人の登録をハローワークに行い、トライアル雇用希望の求職者の紹介を受け、トライアル雇用を開始します。ハローワークからの紹介のほか、一定の要件を満たした民間の職業紹介事業者からの紹介でも支給の対象となりました。また支給の対象となる就職困難な求職者は、従来からのニート、フリーター、母子家庭の母に加え、学卒未就学者、育児等で仕事のブランクのある方も対象となりました。（支給額は、1人あたり4万円で3か月間）

3.人材確保等支援助成金

雇用管理制度の導入などを行う健康・環境・農林漁業分野等の事業を営む事業主に対して、雇用管理制度に対して助成または介護福祉機器等に対して助成されます。従来の雇用管理制度は、評価・処遇制度、研修体系制度でしたが、新たに①人間ドック、②生活習慣病検診、腰痛健康診断、専門家によるメンタルヘルス相談などの健康作り制度を導入した場合も助成されるようになりました。（支給額は30万円）

4.職場意識改善助成金

就業規則等に定める労働時間、年次有給休暇などの規定を、労働者の生活と健康に配慮した内容にし、多様な働き方に対応し、職場の意識向上を図る事業主が所定労働時間の削減、年次有給休暇の取得促進、労働時間改善のための研修や啓発、労働時間の適性化のための様々な導入取り組みに要した費用を助成します。今回、労働者が終日自宅で就業するテレワークに取り組む事業主が2015年2月までの間に1～6ヶ月で設定する評価期間に2つの評価目標を達成することを目標に成果目標の達成状況に応じて、パソコン・タブレット、スマホを除く機器等の購入費、保守サポート料、クラウドサービス使用料、就業規則等の変更費用、研修、外部コンサルタント費用などテレワーク導入のための経費の一部を助成するコースが新設されました。