雇用調整助成金の新型コロナ特例は、いつまで延長されるのか？

１月１５日厚労省発表の雇用調整助成金の新型コロナ特例の延長期限は、はっきりとした期日を定めるのではなく、新型コロナの感染拡大状況を鑑み、緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末までとされておりました。予定通り3月7日に緊急事態宣言が解除された場合、現行の特例の延長は4月末までとなります。また、5月以降の取扱いの詳細について２月8日発表がありました。

5月以降の雇用調整助成金は？

雇用調整助成金の5月以降の取扱

• 5月以降6月末までは、助成率、上限額を次のとおり引き下げられます。

助成率

現行　最大10/10（中小企業）　　⇒　5月以降　　最大9/10（中小企業）

上限額

現行　1人1日につき15,000円　　⇒　5月以降　　1人1日につき13,500円

• 状況が厳しい大手企業及び緊急事態宣言対象区域の知事の要請を受けて営業時間の短縮などに協力する大手飲食店等への助成率を最大１０／１０にする措置も４月末までとなります。
• 感染が拡大している地域（まん延防止等重点措置対象地域の知事による基本的対処方針に沿った要請）、生産指標（売上など）が直近3カ月の月平均と前年または前々年の同期と比べ30%以上減少した全国の事業所については、中小企業、大企業とも助成率１０／１０、上限額15，000円の措置を継続します。
• 新型コロナ特例措置の雇用維持要件は、202１年1月８日から4月末までの休業については、2021年1月８日以降の解雇等の有無にて適用する助成率を判断します。

なお、7月以降の雇用調整助成金については、未確定ですが雇用助成が大きく悪化しない限り、更に助成率、上限額が引き下げられる見込みです。

産業雇用安定助成金の創設

新型コロナにより事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた企業が在籍出向により社員の雇用を維持する場合、出向元、出向先双方の企業に対しその経費の助成を行うものです。

対象となる出向

雇用の維持、雇用調整を目的とした出向

出向の前提条件

雇用維持が目的のため出向期間が終了した後出向元に戻ることが前提

• 出向元、出向先の関係が親子会社でないこと
• 代表者が同一でないこと
• 出向先で他の社員の人員整理がないこと

助成対象企業

出向元企業、出向先企業

助成対象経費と助成額

1. 出向運営経費・・・出向元、出向先が負担する賃金、教育訓練費、労務管理に関する調整費
   中小企業の場合　出向元、出向先ともに９／１０（解雇等がある場合4／５）
2. 出向初期経費・・・出向の成立にために要した費用（就業規則等の整備費、受け入れのための機器や備品の整費用など）
   出向元、出向先それぞれ10万円／1人の定額を助成します。出向先が、生産性の悪化など一定の要件に該当する場合は、定額５万円の加算あり

※申請の詳細につきましたは当方にお問い合わせください。