労働法の基本講座第6回「最低賃金の改定」
2013.10今回も10月に改定されます最低賃金について、改定後の最低賃金額および発効日をお知らせします。
1. 最低賃金とは?
最低賃金法により、使用者が労働者に対し支払う賃金について、その最低限度額を定めて使用者に最低賃金額以上の賃金の支払いを強制させる制度です。
労使間の自由意思による合意で賃金額を決めると、著しく低い賃金が定められる恐れがあります。労働条件の改善を図り、労働者の生活の安定、労働力の質的向上、事業の公正な競争の確保などにより、国民経済の健全な発展に寄与することを目的としています。
2. 地域別最低賃金と特定(産業別)最低賃金
●地域別最低賃金とは、産業や職種にかかわりなく、都道府県別に、そこで働くすべての労働者と使用者に適用される最低賃金で、都道府県ごとに金額が定められます。
●特定(産業別)最低賃金とは、特定の産業において基幹的労働者を対象に地域別最低賃金より高水準の最低賃金を定めることが必要な産業について設定されます。適用される産業は都道府県により異なります。
3. 最低賃金の適用範囲
地域別最低賃金は、原則、すべての労働者に適用されますが、次の労働者については最低賃金を適用すると、雇用の機会が失われるなど、かえって労働者に不利益な結果を招くおそれがあることから、都道府県労働局長の特例許可を条件として個別に最低賃金の減額措置を認めることとしています。
減額措置対象労働者 (1)精神または身体の障害により著しく労働能力の低い者 (2)試用期間中の者 (3)認定職業訓練を受ける厚生労働省令で定める者 (4)軽易な業務に従事する者 (5)断続的な労働に従事する者
4. 最低賃金と比較する時給単価の算出に算入しない給与
労働者に支払う賃金が最低賃金以上であるかを確認する際に算出する時給単価には、次のような給与は算入しません。
算定基礎に算入しない給与 (1)臨時に支払われる給与(大入袋、見舞金など)(2)賞与など (3)時間外勤務手当 (4)休日勤務手当 (5)深夜勤務手当 (6)皆勤(精勤)手当 (7)通勤手当 (8)家族手当、住宅手当など
5. 有期雇用契約の更新時おける労働条件の明示
都道府県 | 25年度 | 24年度 | 発効日 | 都道府県 | 25年度 | 24年度 | 発効日 |
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北海道 | 734 | 719 | H10.10.18 | 長野 | 713円 | 700円 | H25.10.19 |
青森 | 665円 | 654円 | H25.10.24 | 愛知 | (777円) | 758円 | |
山形 | 665円 | 654円 | H25.10.24 | 福井 | 701円 | 690円 | H25.10.13 |
福島 | 675円 | 664円 | H25.10.6 | 大阪 | 819円 | 800円 | H25.10.18 |
茨城 | 713円 | 699円 | H25.10.20 | 島根 | (662円) | 625円 | |
栃木 | 718円 | 705円 | H25.10.19 | 広島 | 733円 | 719円 | H25.10.24 |
群馬 | 707円 | 696円 | H25.10.13 | 香川 | 686円 | 674円 | H25.10.24 |
埼玉 | 785円 | 771円 | H25.10.20 | 高知 | (664円) | 652円 | |
千葉 | 777円 | 756円 | H25.10.18 | 福岡 | 712円 | 701円 | H25.10.18 |
東京 | 869円 | 850円 | H25.10.19 | 大分 | 664円 | 653円 | H25.10.20 |
神奈川 | 868円 | 849円 | H25.10.20 | 沖縄 | (664円) | 653円 |