新型コロナウィルスに対する企業の対応について
2020.4新型コロナウィルスについて、まだまだ終息の気配が見えない中、政府からは小学校等の臨時休校に対する助成金(別紙、参照)やコロナウィルスについて企業に求める対応のQ&Aが日々更新されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html
↑「厚生労働省:新型コロナウィルスに関するQ&A(企業向け)」で検索してください!
企業は今どのような対応をしているのか、その内容についてみていきます。3月12日に大阪商工会議所より「新型コロナウィルス感染症への企業の対応に関する緊急調査」結果が公表されました。この調査は3月3日~10日で実施され、商工会議所会員企業(489社のうちの有効回答275社)のデータとなります。
新型コロナウィルス感染症の拡大を防ぐために取る対応
- 「従業員に対する感染予防の徹底(手洗い、消毒液の設置、マスクの配布・着用等)」(86.5%)
- 「発熱等の症状がみられる従業員への休暇取得の勧奨・出勤停止」(64.0%)
- 「社外イベント・会合等への出席の自粛・禁止」(54.9%)
- 「社内のイベント・会合等の自粛・禁止」(44.7%)
下記の「時差出勤」「在宅勤務・テレワーク」は企業規模で差が出ている結果となりました。
- 「時差出勤」は資本金3億円超:83.0%、資本金3億円以下:20.7%。
- 「在宅勤務・テレワーク」は資本金3億円超:54.7%、資本金3億円以下:9.5%)
政府は企業に対して、在宅勤務・テレワークの実施の呼びかけをしており、導入した企業に対し、助成金も支給しております。試験的に在宅勤務を導入している企業も増えています。在宅勤務・テレワークの導入にあたり就労のルール・通信機器の安全対策など注意点は下記の通りです。
就労ルールを明確に
(1)在宅であっても始業・終業時刻・休憩時間の申告や業務日報提出させ管理する。または、(2)みなし労働時間を適用し、会社が決めた労働時間業務したものとみなす。※上司や同僚の目がない分、さぼったり、頑張りすぎたり、社員一人一人の責任をもって、自己管理することが重要です。「仕事をする場所が社内でないというだけ!」会社としてどちらの方法かを決めてスタートすることが必要です。
通信機器安全対策・機密の漏洩
自宅に会社のパソコンや緊密情報、データを持ち込んでの業務となりますので、その取扱いやハッキング、セキュリティーソフトを常に最新の状態にするなど対策を徹底しなくてはなりません。社員から在宅勤務にあたり機密保持の誓約書をとり、注意喚起を促すなどの対応が求められます。
上司・同僚とのコミュニケーション
1人の仕事となると、自分なりの解釈で仕事を進め、会社が指示した成果ではなくなってしまうケースやいつも以上に時間がかかるケースも多々あります。会社が決めた就業時間中は、いつでも上司・同僚と連絡ができる仕組みを作ることで解消することができます。就業時間中は、マイクをオンにして、会社にいるような環境にしている企業もあるようです。
実施期間を明確に
コロナウィルス対策として、緊急対応であるならば、例えば、3月までと実施期間を明確にすることが重要です。状況を見ながら延長を検討していくことをお勧めします。期間を決めずに、緊急的で準備も万全でない中スタートした結果、自宅へ仕事を持ち帰る習慣ができ、長時間労働に陥ったり、機密漏洩のリスクも高まるためです。
また、業務の性質上(郵便の仕分け業務や紙の伝票など)テレワークでの対応が困難な業務もまだまだ存し、通常勤務者との不公平感を少しでも解消できるよう、社内のルール作りが必要です。